空き家が倒壊した際、誰が責任を負わなければいけないのでしょうか。
放置していると、知らぬ間に倒壊していて賠償金が発生したと言うケースもあります。
他人に被害が及ばないためにも、空き家はしっかりと管理しておかなければいけません。
今回は、空き家倒壊時の責任の所在についてと、倒壊の回避の方法をご紹介します。
■空家倒壊の責任の所在について
空き家管理は法律で定められているので、ケースによって誰に責任の所在が行くのかどうかは決まっています。
通行人や隣人に被害が出た場合は、所有者が責任を負わなければいけません。
これは民放717条で定められており、怠っている建物が倒壊して被害者が出た場合、空き家の管理を行っていなかったとみなされて、損害賠償責任を負う義務が生じます。
◇空家等対策の推進に関する特別処置法
空き家の管理を怠り放置していると、空き家等対策の推進に関する特別処置法に基づいて、「特定空き家等」に認定されてしまいます。
所有者には空き家を管理する義務があるので、管理を怠り続けると、行政代執行の危険性もあるので注意が必要です。
以下のいずれかに該当すると、特定空き家等に認定されます。
・倒壊や保安上危険となる恐れのある状態
・衛生上の有害が見られる状態
・適切な管理を怠っていて景観を損なっている状態
・その他の周辺環境の保全のため放置することが不適切である状態
ある日突然、行政代執行を告げられることはありませんが、その前に自治体からの命令や指導がある場合は、それに応じなければ行政代執行が行われるでしょう。
■倒壊のリスクを回避する方法とは
まずは、清掃作業が必要になります。
庭の雑草処理や室内の換気、屋内と屋外両方の清掃が大切です。
室内の清掃は、拭き掃除や水道のチェックで、特に水漏れしていないかも確認しておきましょう。
外回りの清掃では、ゴミの掃除や建物に亀裂が入っていないかなども見ておきましょう。
最後に重要なのは、ご近所さんへの挨拶です。
予め顔を合わせておくとトラブルにも巻き込まれにくく、近隣の方にとっても安心感があります。
緊急連絡先として番号を伝えておくのも良いでしょう。
■まとめ
空き家管理は法律で定められており、管理の義務を承知の上で所有しているとみなされるので、空き家を所有している方は責任を持って清掃や定期的な確認を心がけましょう。
知らない間に倒壊していて、多額の賠償金を払わなければいけなくなったと言うことを防ぐためにも、きちんと管理しておくことが大切です。